
はじめてのC言語 | 第5回
たくさんの材料を、ひとまとめに
前回までで、ミナちゃんは
C言語の「キッチン」に少しずつ慣れてきました。
変数で材料を用意して、
条件で分けて、
くり返しで流れを作る。
ここまでできると、
いよいよ次の壁が見えてきます。
「同じ種類の材料が、たくさんあるときはどうするの?」
たとえば、
- 10人分の味見の評価
- 7日分のオーブンの温度
- 5個の注文番号
こういう“まとまったデータ”は、
変数を1個ずつ作っていくと、すぐに苦しくなります。
そこで登場するのが、配列(はいれつ)です。
配列は「ならべて置ける箱」
配列は、ひとことで言うと、
同じ種類のデータを、順番に並べて入れておける箱
です。
普通の変数は、箱が1つだけ。
でも配列は、
小さな箱がズラッと並んだ棚みたいなイメージです。
そして、C言語の配列には、
ひとつだけ大事なルールがあります。
箱には番号がついているということです。
番号は0から始まる
ここは、ミナちゃんが最初に「えっ」となるポイントです。
C言語では、配列の番号は 0から始まります。
つまり、3つ並んだ箱があったら、
- 1番目の箱 → 0
- 2番目の箱 → 1
- 3番目の箱 → 2
という番号になります。
ちょっと不思議ですよね。
でもこれは、C言語が「機械に近い言葉」だからこそ、
都合がいい仕組みでもあります。
この番号のことを、添字(そえじ)とか、インデックスと呼びます。
ミナちゃんは、ここでひとつ気づきます。
「配列って、箱じゃなくて“場所”なんだ」
どの箱を使うかを、番号で正確に指さす。
それが配列の扱い方です。
配列があると、くり返しが急に強くなる
配列を使うと、
前回の「くり返し」が一気に便利になります。
たとえば、同じ種類のデータが並んでいるなら、
順番に処理できます。
- 「1個ずつ見ていく」
- 「全部の合計を出す」
- 「最大値を探す」
こういう仕事が、スッと書けるようになります。
C言語は、
こういう“まじめな繰り返し作業”が得意です。
キッチンで言うなら、
- 同じサイズのお皿を並べる
- 同じ分量を順番に盛りつける
- 最後にまとめてチェックする
そんな感じです。
配列は「同じ型」でそろえる
配列には、もうひとつ性格があります。
中に入れられるのは、同じ型だけ。
- 数字の配列なら数字だけ
- 文字の配列なら文字だけ
ごちゃ混ぜにしません。
ここにも、C言語らしさがあります。
「何が入っているのか、最初に約束しておく」
その約束があるから、
機械は迷わず、速く、正確に動けます。
ミナちゃんの小さな実感
ミナちゃんは、キッチンの棚を見ていました。
同じ形の容器が、ずらっと並んでいます。
ラベルは小さく、番号だけ。
でも、そこにあるのは
「雑さ」ではなくて、整った仕組みでした。
「たくさんのものを扱うには、こういう並べ方が必要なんだ」
配列は、派手な魔法じゃありません。
でも、データが増えたときに、
世界が急に見やすくなる道具です。
まとめ|この回でわかったこと
ここまでで、配列がどんな場面で役に立つのか、
少し見えてきたかもしれません。
最後に、この回で大切だったポイントを、
順番に整理してみましょう。
- 配列は、同じ種類のデータを順番に並べて入れる箱
- C言語の配列は、番号(添字)で場所を指定する
- 番号は0から始まる(ここが最初の注意点)
- 配列があると、くり返し処理がとても書きやすくなる
- 配列の中身は、同じ型でそろえる(機械が迷わないための約束)
次回予告
次回は、いよいよ
ミナちゃんが出会う“矢印の魔法”。
ポインタです。
配列とポインタは、実はとても近い場所にあります。
配列で「並べ方」が見えてきたら、
次は「場所そのもの」を扱う世界へ。
キッチンの奥が、もう一段だけ開きます。
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