
UNIX Cafe | 第17回
今日のカフェを閉める前に、バックアップしよう
サーバーを運用していると、
ログ・設定ファイル・データベースなど、
毎日少しずつ大切なデータが増えていきます。
これらを守るために欠かせないのが バックアップ です。
UNIX では、
- ファイルをまとめる
- 容量を小さくする
- 毎日自動で実行する
という流れを、
とてもシンプルなコマンドの組み合わせで実現できます。
今回は、tar・gzip・rsync・cron を使った
「基本だけど実践的なバックアップ方法」を学びます。
ファイルをまとめるコマンド「tar」
tar は、複数のファイルやフォルダを
1つのアーカイブファイルにまとめる コマンドです。
基本形
tar cvf cafe_backup.tar /home/username/unix_cafe/このコマンドは、
/home/username/unix_cafe/フォルダをcafe_backup.tarという1つのファイルにまとめる
という意味になります。
オプションの意味
| オプション | 意味 |
|---|---|
| c | 新しくアーカイブを作成 |
| v | 処理の進行状況を表示 |
| f | 出力ファイル名を指定 |
👉「フォルダを箱に詰める」 イメージです。
まとめたファイルを圧縮する「gzip」
tar でまとめたファイルは、そのままではサイズが大きい場合があります。
そこで使うのが gzip です。
gzip cafe_backup.tar実行すると、
cafe_backup.tar→cafe_backup.tar.gz
という圧縮ファイルが作成されます。
.tar.gz という拡張子は、「まとめてから圧縮した」 という意味です。
tar と gzip を同時に使う方法
実務では、tar と gzip を一度に実行することが多くあります。
tar czvf cafe_backup.tar.gz /home/username/unix_cafe/オプションの意味
| オプション | 意味 |
|---|---|
| z | gzipで圧縮する |
これで、
- まとめる
- 圧縮する
を一度に完了できます。
差分だけをコピーする「rsync」
毎回すべてをバックアップすると、時間も容量も無駄になりがちです。
そんなときに便利なのが rsync です。
rsync -av /home/username/unix_cafe/ /backup/unix_cafe/
このコマンドは、
- 変更があったファイルだけを
- 高速にコピーする
という特徴があります。
主なオプション
| オプション | 意味 |
|---|---|
| a | 属性を保持したままコピー |
| v | 処理内容を表示 |
👉日常のバックアップは rsync、保存用は tar.gzという使い分けがよく使われます。
cronでバックアップを自動化する
バックアップは「忘れずに続ける」ことが一番大切 です。
そこで使うのが cron です。
毎日深夜2時にバックアップを実行する例
0 2 * * * /home/username/scripts/backup.sh各フィールドの意味
| フィールド | 値 | 意味 |
|---|---|---|
| 分 | 0 | 0分 |
| 時 | 2 | 午前2時 |
| 日 | * | 毎日 |
| 月 | * | 毎月 |
| 曜日 | * | すべての曜日 |
👉「毎日午前2時に自動で実行」という、明確な意味を持つ設定です。
バックアップは「仕組み」で守る
バックアップで大切なのは、
- 人が頑張らないこと
- 忘れても動くこと
- 失敗に気づけること
tar・gzip・rsync・cron を組み合わせると、
静かに、確実に、毎日データを守る環境 が作れます。
まとめ|安心して眠れるサーバー運用へ
- tar でまとめる
- gzip で圧縮する
- rsync で効率化する
- cron で自動化する
この4つが揃えば、UNIX のバックアップ運用の基本は完成です。
バックアップは地味ですが、トラブルが起きたときに本当の価値が分かる仕組み です。
次回は、
このバックアップを ログ付きで管理する方法 や
失敗時に気づく仕組み に進んでいきましょう。
☕
UNIX Cafe は、今日も静かに閉店準備完了です。
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