
UNIX Cafe | 第67回
はじめに|生成画像の「上下余白」に困っていませんか?
ImageMagick を使った初心者向け解説|4コマ漫画にも便利
生成AIでイラストを作っていると、
絵の上下に、少しだけ何もない空間が残ることがあります。
1枚だけなら気にならなくても、
- 4コマ漫画を並べたとき
- シリーズ画像をそろえたいとき
- note やブログで縦に配置したとき
この 上下の余白 が、だんだん気になってきます。
画像編集ソフトで毎回トリミングするのは、
正直ちょっと面倒ですよね。
そこで今回は、
ターミナルだけで画像の上下余白をカットする方法 を、
初心者の方にもわかるように紹介します。
この記事でできるようになること
この記事を読むと、次のことができるようになります。
- ターミナルで画像の上下余白をカットできる
- 上と下を、別々のサイズで指定できる
- 4コマ漫画を、同じ基準でそろえられる
画像編集ソフトは使いません。
マウス操作もほとんど必要ありません。
使うツール|ImageMagick とは?
今回使うのは ImageMagick(イメージマジック) というツールです。
ImageMagick は、
ターミナルから画像を加工できるコマンドラインツールです。
macOS や Linux で使えます。
ImageMagick が使えるか確認する
まずは、ターミナルを開いて次を入力してください。
magick -version文字が表示されれば、すでに使えます。
もしエラーが出た場合、
macOS なら次のコマンドでインストールできます。
brew install imagemagickなぜ自動トリミングがうまくいかないのか
ImageMagick には、
自動で余白を切る -trim という機能があります。
ただ、生成AIの画像では、
- 背景が完全な白ではない
- うっすら色や影が入っている
- グラデーションがある
といった理由で、
余白を正しく判断できないことが多い です。
そのため今回は、
数値で指定して確実に切る方法 を使います。
基本の考え方|上と下を別々に指定する
この方法では、
- 上は「ここまで切っていい」
- 下は「ここまで切っていい」
というように、
人の目で決めた数値を使います。
生成AI画像や漫画素材と、とても相性が良い方法です。
実践|画像の上下余白をカットする基本コマンド
まずは、1枚の画像をカットしてみましょう。
TOP=200
BOTTOM=300
magick 001.png \
-gravity North -chop 0x$TOP \
-gravity South -chop 0x$BOTTOM \
output_001.pngコマンドをやさしく解説します
上下の数値指定
TOP=200
→ 上を 200px カットするBOTTOM=300
→ 下を 300px カットする
上から切る・下から切る指定
-gravity North
→ 上を基準に切る-gravity South
→ 下を基準に切る
North=上、South=下、と覚えると簡単です。
「0x200」の意味
-chop 0x200 の意味は、
- 横方向は切らない(0)
- 縦方向を 200px 切る
つまり、
左右はそのままで、上下だけをカット できます。
数値はどうやって決める?
最初は、だいたいで大丈夫です。
おすすめの手順は、
- TOP=200 / BOTTOM=300 で試す
- 切りすぎたら数値を減らす
- 余白が残ったら数値を増やす
数字を変えるだけなので、
何度でもやり直せます。
元画像を残すのが安心
出力ファイル名を変えておくと、失敗しても安心です。
例:
- 元画像:
001.png - 出力画像:
output_001.png
4コマ漫画向け|複数画像を同じ基準でカットする
4コマ漫画では、
すべての画像を同じ基準でそろえること がとても大切です。
次のコマンドで、
フォルダ内の PNG 画像をまとめて処理できます。
TOP=200
BOTTOM=300
for f in *.png; do
magick "$f" \
-gravity North -chop 0x$TOP \
-gravity South -chop 0x$BOTTOM \
"cut_$f"
doneこれで、
- 上 200px
- 下 300px
という基準で、
すべての画像がきれいにそろいます。
まとめ|この方法がおすすめな人
この方法は、次のような人におすすめです。
- 生成AIでイラストを作っている
- 4コマ漫画やシリーズ画像を扱っている
- 画像編集ソフトが少し面倒に感じてきた
- ターミナルを使ってみたい初心者の方
難しいことはしていません。
数値を決めて実行するだけ です。
UNIX Cafe あとがき
自動化は、とても便利です。
でも、ときには
自分の感覚をそのまま使える方法 のほうが、
制作が楽になることもあります。
数値にしておくと、
その感覚は、何度でも使えます。
UNIX Cafe は、
そんな小さな工夫を楽しむ場所です。
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