
カフェの秘密の部屋 | 第8回
手のひらサイズの“未知の部屋”
カフェの奥の部屋に並んでいたのは、
どれも小さく、薄い四角い機械でした。
ノートパソコンでも、携帯電話でもない。
それまでのコンピューターとは、明らかに違う存在。
ユニ先生ここは、“世界がポケットに入った日”を映した部屋なんだ。
この一言が、この部屋の意味を表しています。
スマートフォンは、単に小さなコンピューターではありませんでした。
“いつでも持ち歩ける場所”そのものを、
私たちの手の中につくったのです。
黒い四角い画面がもたらした衝撃
2007年、
iPhone が登場します。
正面は、ほとんどが黒いガラスの画面。
物理ボタンは、最小限。
それまで当たり前だった
- 「キーボードがあること」
- 「ボタンを押して操作すること」
という常識を、静かに置き換えていきました。
- 指で触れる
- なぞる
- 広げる
操作そのものが、
直感的な“動き”に変わった瞬間でした。
常識が更新された、ということ
当時の携帯電話は、
小さなキーを何度も押して文字を入力するのが普通でした。
そこに現れたのが、
画面だけで完結する操作です。
これは、
新しい機能が増えた、という話ではありません。
「こういうものだ」と思っていた前提が、
丸ごと書き換えられたという出来事でした。
スマートフォン革命の本質は、
この“前提の更新”にありました。
アプリという、新しい部屋の誕生
スマートフォンが特別だった理由は、
本体そのものよりも、
その中に増えていく「部屋」にありました。
- 写真
- 音楽
- 地図
- メモ
- ゲーム
それぞれが独立した小さな部屋として存在し、
必要なときに、すぐ開ける。
この仕組みを決定づけたのが
App Store です。
App Store が変えた世界
App Store の登場は、
スマートフォンを「完成品」から
「育っていく道具」へと変えました。
ひとりの開発者がつくったアプリが、
世界中の人の手に届く。
大きな会社でなくても、
良いアイデアがあれば形にできる。
これは、
ウェブが個人に開かれていった流れと、
とてもよく似ています。
スマートフォンは、
創る人と使う人の距離を、
一気に縮めた存在でもありました。
カメラが変えた、日常のかたち
スマートフォンにカメラが搭載されたことで、
写真の意味も変わりました。
特別な日に撮るものから、
日常を切り取るものへ。
- 撮る
- すぐ見る
- すぐ共有する
この流れは、
SNS と結びつくことで、
新しい文化を生み出します。
出来事が、
その場で世界とつながる。
情報は、
ますます「近い存在」になっていきました。
世界が、近くなった日
スマートフォンがもたらした最大の変化は、
性能の向上ではありません。
- 情報との距離が、極端に縮まったこと
- 調べる
- 連絡する
- 記録する
- 共有する
それらが、
机の前ではなく、
歩きながらでもできるようになった。
世界は、
少しずつではなく、
一気に近づいたのです。



便利になった、というより、
生き方が変わった感じがしますね。



そう。スマートフォンは、
コンピューターの“居場所”を変えたんだ
机の上から、
ポケットの中へ。
世界は、
静かに次の部屋へ移動しました。
おわりに
スマートフォンは、
コンピューターを小さくした存在ではありません。
コンピューターの“居場所”を、
私たちの手の中へ移した存在です。
そして、
世界はもう一度、
静かに次の部屋へ動き始めます。
次の部屋へ



次は、コンピューターが“手の中”から“空の上”へ移った日の話だよ。
クラウド時代の幕開け:
サーバーが空にのぼった日
さらに学びたいあなたへ
📘 用途ごとに選ぶ Linux のおすすめ本











