
カフェの秘密の部屋 | 第8回
手のひらサイズの“未知の部屋”
ミナちゃん先生、この部屋……机の上にたくさんの小さな機械が並んでいますね。
これって、スマートフォンのはじまりなんですか?



そうだよ。ここは“世界がポケットに入った日”を映した部屋なんだ。
あの日を境に、わたしたちの生活が大きく変わっていったんだ。



スマートフォンはね、小さな画面の中に“いくつもの部屋”をつくれる道具なの。気が向いたときに、好きな世界へふらっと寄り道できるのよ。
黒い四角い画面がもたらした衝撃
iPhone が見せた“指で触れる世界”



わぁ……見たことあります!
最初の iPhone って、こんなにシンプルなんですね。



うん。初めて登場したとき、みんなが驚いたんだ。
“ボタンがほとんどないのに、指で画面を触るだけで操作できる”
そんな未来みたいな仕組みだったからね。
キーボードの常識が変わった瞬間



たしかに、前の携帯って、小さなキーを押して文字を入力してましたよね。



そう。当時は“キーボードがあるのが携帯の常識”だった。そこに突然、画面だけで操作できる iPhone が現れたんだ。この“常識の更新”が、スマートフォン革命の第一歩だったんだよ。
アプリという新しい“部屋”が生まれた
小さなアイコンの向こう側に広がる世界



あっ、アプリってこのころからなんですね!



そう。アプリという仕組みができたことで、一つのスマートフォンの中に“たくさんの小さな部屋”が生まれたんだ。写真、音楽、地図、ゲーム……それぞれの部屋が、暮らしを少しずつ便利にしていったんだよ。
App Store が変えたもの



アプリを世界中の人が作れるようになったのって、すごいことですよね。



そうなんだ。App Store の登場で、“ひとりの開発者が世界中にアプリを届けられる”時代が始まった。大きな会社じゃなくても、良いアイデアを形にできる。これも革命の大きな柱になったんだ。
カメラが生んだ新しい日常
写真がもっと身近になった



スマホで写真を撮るのって、今は当たり前ですけど……
最初はどんな感じだったんですか?



それまでは“写真はデジカメで撮るもの”だった。でもスマートフォンがカメラを持ったことで、“撮りたい瞬間をすぐに残せる”時代に変わっていったんだ。
SNS との相性が生んだ文化



スマホとSNSって、すごく相性がいいですよね。



うん。写真を撮って、そのまま共有できる。小さな技術の積み重ねが、
わたしたちのコミュニケーションの形も変えていったんだ。
おわりに:世界が“近くなった日”



こうやって見ると、スマホってただ便利なだけじゃなくて……
生き方そのものが変わった感じがしますね。



そうだね。iPhone が生んだ“情報との距離の近さ”は、わたしたちの暮らしを変える大きな力になった。世界が、まるでポケットの中に入ってしまったように感じられたんだよ。



情報の扱い方も、コンピューターの居場所もちょっとずつ変わっていくの。そう、まるで世界が静かに“次の部屋”へ動き出すみたいにね。
次回予告



次は「クラウド時代の幕開け:サーバーが空にのぼった日」を覗いてみよう。コンピューターの常識が、またひとつ変わる瞬間だよ。
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