第10回|AIのはじまり:機械が言葉を理解し始めた日(カフェの奥にある“秘密の部屋”シリーズ)

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第10回|AIのはじまり:初期AI研究を象徴する古い端末のイラスト(秘密の部屋シリーズ)

カフェの秘密の部屋 | 第10回

今回のテーマは、AIが“言葉を理解し始めた”歴史を、やさしい会話でたどります。

目次

静かな部屋に置かれた“古い端末”

ミナちゃん

先生、この部屋……すごく落ち着いてますね。
机の上にあるのは、古いコンピューターですか?

ユニ先生

そうだよ。ここは“AIが最初の言葉を話し始めた日”を映した部屋なんだ。
まだ研究者たちの手で、ゆっくりと育てられていたころの風景だね。

AIの原点:ルールで動く“ことばの箱”

最初は、人が書いたルールだけで考えていた

ミナちゃん

えっ、AIって最初から賢かったわけじゃないんですか?

ユニ先生

もちろん違うよ。最初のAIは、“もしAならB”みたいに、人が決めたルール通りに動くだけの存在だった。でも、それでも当時は大きな一歩だったんだ。

質問に答える“エキスパートシステム”の誕生

ミナちゃん

なんだか、専門家みたいなAIですね。

ユニ先生

そうそう。医療や科学の知識を入れて、“こういう症状ならこう判断する”
というような“知識の箱”として働いていたんだ。

機械が“学ぶこと”を覚えた瞬間

データを見て、自分でルールを作るという発想

ミナちゃん

AIが自分で学ぶって……どういうことなんですか?

ユニ先生

最初はね、人が全部ルールを書いていた。でも途中から、“大量のデータを見れば、自分で法則を見つけられるんじゃない?”という発想が生まれたんだ。

ミナちゃん

わぁ……それって、まさに“自分で考える”ってことですね!

ニューラルネットの目覚め:脳みそみたいな仕組み

小さな点と線がつながって、意味が生まれる

ユニ先生

機械が学ぶ仕組みを作る中で、“人間の脳をまねる”研究が始まった。
それが、今のAIの原型になっている“ニューラルネット”なんだ。

ミナちゃん

点と線がいっぱいつながってる図ですよね?
あれが言葉を理解するもとになってるなんて……不思議です。

そして…機械が“言葉を感じる”ようになった日

意味の距離を測り、文脈を読む技術の誕生

ユニ先生

ある日、AIが単語同士の“意味の近さ”を理解し始めた。例えば「犬」と「猫」は近くて、「空」と「リンゴ」は遠い、みたいにね。

ミナちゃん

わぁ……それって、人間が話す“空気”まで読めるようになったってことですか?

文章を丸ごと理解する時代へ(BERT・Transformer)

ユニ先生

やがて、AIは単語だけじゃなく“文章そのもの”を読めるようになっていった。前後の文脈も、話している空気も、丸ごとつかめるようになったんだ。

ミナちゃん

それって……もう、本当に“会話ができる機械”ですよね。

おわりに:静かな研究室から広がった未来へ

ミナちゃん

こうやって聞くと、AIっていきなり生まれたわけじゃないんですね。
たくさんの研究者が少しずつ育ててきた感じがします。

ユニ先生

そうだね。最初は小さな一言から。そこから少しずつ、機械は言葉を覚え、世界を理解し始めたんだ。

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