第10回|AIのはじまり:機械が言葉を理解し始めた日(カフェの奥にある“秘密の部屋”シリーズ)

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第10回|AIのはじまり:初期AI研究を象徴する古い端末のイラスト(秘密の部屋シリーズ)

カフェの秘密の部屋 | 第10回

今回のテーマは、AIが“言葉を理解し始めた”歴史を、やさしい会話でたどります。

目次

静かな部屋に置かれた“古い端末”

ミナちゃん

先生、この部屋……とても静かですね。
机の上にあるのは、ずいぶん古いコンピューターですか?

ユニ先生

そうだよ。ここは、AIが“最初の言葉”を覚え始めたころの風景を映した部屋なんだ。

この部屋にあるのは、
最新の機械でも、派手な装置でもありません。

ただ、
研究者たちが向き合ってきた
静かな端末だけ。

AIの物語は、
ここから、とてもゆっくり始まりました。

AIの原点:ルールで動く「ことばの箱」

AIは、最初から賢かったわけではありません。

初期のAIは、
人が書いたルールだけで動く存在でした。

  • 「もしAならB」
  • 「こう聞かれたら、こう答える」

それは、
考えているというよりも、
決められた道順をなぞっている状態でした。

けれど当時としては、
それでも画期的でした。

機械が、
人の言葉に“反応する”
それだけで、大きな一歩だったのです。

知識を詰め込んだAI ― エキスパートシステム

やがてAIは、
特定の分野に特化した形で使われるようになります。

  • 医療
  • 化学
  • 工学

専門家の知識をルールとして詰め込み、
質問に答える。

こうしたAIは
「エキスパートシステム」と呼ばれました。

人の知識を箱に入れ、
必要なときに取り出す。

AIはまだ、
「学ぶ」存在ではありませんでしたが、
「知識を扱う道具」として確実に進化していました。

機械が「学ぶ」という発想の誕生

転機が訪れます。

「人がすべてのルールを書くのは、大変すぎる」
「データをたくさん見せたら、
 機械が自分で法則を見つけられるのでは?」

この発想から、機械学習という考え方が生まれました。

AIは、正解と失敗を何度も見比べながら、
少しずつ判断のコツを身につけていきます。

ここで初めて、AIは、教えられる存在”から
“学ぶ存在”へと変わったのです。

脳をまねた仕組み ― ニューラルネットワーク

さらに研究は進みます。

人間の脳のように、
小さな信号がつながり合って
判断が生まれる仕組み。

それを模したのが
ニューラルネットワークです。

点と点が結ばれ、
線が重なり、
意味が浮かび上がる。

この仕組みによって、AIは単なる数値処理から、
「特徴を感じ取る存在」へ近づいていきました。

言葉の「意味」を測るという挑戦

次の大きな一歩は、
言葉の扱い方でした。

単語を記号として見るのではなく、
意味の距離として捉える。

  • 「犬」と「猫」は近い
  • 「犬」と「冷蔵庫」は遠い

こうした感覚を、
数値として扱えるようになったとき、
AIは言葉を
点ではなく、関係として理解し始めます。

文脈を読むAIへ

やがてAIは、
単語だけでなく、
文章全体を読むようになります。

  • 前の文
  • 後ろの文
  • その流れ

文脈を踏まえて
意味を捉える技術が生まれました。

ここでAIは、
「単語を並べる機械」から、
「文章を理解する存在」へと大きく進みます。

AIは、こうして言葉に近づいた

AIは、ある日突然しゃべり始めたわけではありません。

  • ルール
  • 知識
  • 学習
  • 関係
  • 文脈

小さな積み重ねの先で、
少しずつ、言葉の輪郭をつかんでいったのです。

おわりに:静かな研究室の、その先へ

ミナちゃん

こうして聞くと、
AIって、ゆっくり育ってきた存在なんですね。

ユニ先生

そう。最初は、たった一言から。
そこから少しずつ、機械は世界を理解し始めたんだ

この静かな部屋から始まった研究は、
いま、私たちのすぐそばにあります。

次に待っているのは、AIが“考える相手”として
人の隣に立つ時代です。

AIは、突然生まれた知性ではありません。

人の言葉に、
少しずつ耳を澄ませてきた存在
なのです ☕

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この記事を書いた人

のいのアバター のい UNIX Cafe 編集部

UNIX Cafe は、むずかしい言葉をできるだけ使わず、物語を読むような気持ちで気軽に学べる場所です。
プログラミングは、アイデアをコンピューターに伝えるための「ことば」。
簡単な単語と文法を覚えることで、誰でもターミナルから便利なコマンドを使えるようになります。
コーヒーを片手に立ち寄るような気持ちで、やさしいプログラミングの世界を、
そっとのぞいてみてください。

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