
UNIX Cafe | 第7回
はじめに|見えないキッチンの中をのぞいてみよう
ミナちゃん先生、コンピュータの中って、どんなふうに動いてるんですか?☕💭
私たちがコマンドを打つたびに、何かが“働いてる”気がするんですけど…



いいところに気づいたね。
実はね、コンピュータの中では、たくさんの“プロセス”たちが
まるでカフェのキッチンみたいに働いてるんだ。



えっ、じゃあ今この瞬間も、裏でシェフたち(プロセス)が動いてるんですか?



その通り。
今日はその“見えないキッチン”の中を、こっそりのぞいてみよう
コマンド紹介
psコマンド|キッチンの中をのぞいてみよう



ユニ先生、カフェのキッチンって、どんなふうに働いてるんですか?☕
みんなテキパキ動いてるけど、外からは見えないですよね。



ふふっ、それはまさに“プロセス”の世界と同じだよ。
普段は見えないけれど、ps コマンドを使えば、いまキッチンでどんなスタッフ(プロセス)が働いているかが見えるんだ。



へぇ〜! つまり ps は、“いま動いてるシェフたち”のリストを見せてくれるってことですね☕🍳



その通り。
たとえば ps と打つだけで、いま君の端末の中で動いているプロセスが表示されるんだ。
bash
$ ps
PID TTY TIME CMD
1661 ttys000 0:00.03 -zshカフェのキッチンで誰がどんな料理を作っているのか。ps コマンドは、そんな裏方たちの働きをのぞく ” 小さな窓 ” なんです
topコマンド|リアルタイムで観察してみよう



このコマンドはね、まるでキッチンの監視カメラみたいなものだよ。
誰がどれくらい忙しいか、一目でわかるんだ。



ほんとだ!
数字がどんどん動いてる!
プロセスたちがバタバタ働いてるみたいで楽しいですね。
bash
$ toptop コマンドは、カフェのキッチンをのぞくライブカメラみたいなもの。
いま、どのシェフ(プロセス)が一番忙しいのかをリアルタイムで見られます。
top コマンドの終了方法
bash
$ top ← 実行中
(終了したいとき)
q ← キーボードで入力❌ killコマンド|お休みさせてあげよう



kill って、ちょっと怖い名前だけど、本当は「終了しますよ」っていう優しい合図なんだ。ずっと働きっぱなしのプロセスを“おやすみ”させてあげるコマンドなんだよ。



なるほど〜!
コーヒーを淹れすぎて疲れたシェフに「今日はもう休んでいいですよ」って言う感じですね。
bash
$ kill 1234


おつかれさま、プロセスさん。また明日ね!
kill コマンドの使い方
bash
$ ps
PID TTY TIME CMD
1661 ttys000 0:00.03 -zsh
1805 ttys000 0:00.10 python3 script.pyここで見える「1805」が、Pythonプログラム(script.py)の PID です。
bash
$ kill 1805これで、PID 1805 のプロセスに「終了(終了シグナル)」を送ります。
普通はこれでプログラムが終了します。
終わらないときは?
もし kill で止まらない場合は、強制終了のシグナルを送ることもできます。
bash
$ kill -9 1805-9 は「強制終了(SIGKILL)」を意味します。
ただし、データが保存されないまま終わる場合もあるので、慎重に使いましょう。
コーヒーブレイク:ユニ先生のひとこと


まとめ
- ps:現在動いているプロセスを表示
- top:プロセスの動きをリアルタイムで監視
- kill:プロセスを終了させる
- PID:プロセスの識別番号



目には見えなくても、たくさんのプロセスががんばってるんですね!
これからは、パソコンの中にも「おつかれさま」って言いたくなっちゃいます。



そうだね。
見えないところで働く力に気づけると、コンピュータの世界がぐっと優しくなるんだ。それが、UNIXを学ぶいちばんの楽しさなんだよ。




