
UNIX Cafe | 第48回
目次
Webサーバーにも“個性”があるんだよ
ミナちゃんユニ先生、Webサーバーって Apache と Nginx が有名って聞くんですけど、どこがどう違うんですか?



じゃあ今日は、この 2つのサーバーの“性格の違い”をやさしく見ていこう。
Apache は “昔ながらの職人さん” タイプ
得意なこと
.htaccessで細かい設定ができる- 1つ1つのページに丁寧に対応
- 長年使われ、情報が豊富



Apache は、誰でも触りやすい “親切なベテラン職人” みたいなサーバーなんだ。柔軟で、細かな調整も得意だよ。



なるほど…昔からいる安心感がありますね!
Nginx は “スピードに強い新しいエンジニア” タイプ
得意なこと
- 少ないメモリで高速に動く
- 同時アクセスが多いほど強い
- CDN や大規模サイトで大活躍



Nginx は、軽くて速いのが特徴。
たくさんのアクセスを同時に受けても、落ちにくいんだ。



アクセスが殺到するサイトに向いているんですね!
Apache と Nginx の “動き方” の違いを見てみよう
Apache(プロセス/スレッド方式)
- アクセスごとに担当者(スレッド)を1人ずつ用意
- 大勢来るとスタッフが増えてメモリを多く使う
- 丁寧だけど、ちょっと重くなることも
Nginx(イベント駆動方式)
- 少人数のスタッフで効率よく回す
- 多くのアクセスが来てもパニックになりにくい
- 高速・低負荷



まるで、Apache=丁寧なレストラン
Nginx=効率のよいフードコートみたいですね!」



いい例えだね。そのイメージでほぼ合ってるよ。
WordPressならどっちがいい?
ケース別のおすすめ
- 初心者・共有サーバー → Apache が多い →
.htaccessが使えて設定しやすい - 高速表示したい → Nginx が有利 → キャッシュや負荷分散が得意



レンタルサーバーでは Apache が多いけれど、最近は Nginx を採用しているサービスも増えてきたよ。
初心者〜一般的なWordPressサイトなら Apache が向いている



理由はね、とてもかんたんなんだよ。
.htaccess(エイチティーアクセス)が使える- WordPress の公式機能・プラグインが Apache 前提で作られていることが多い
- 不具合が出たときの情報が圧倒的に多い
- レンタルサーバーの標準構成が Apache



なるほど! だから設定もかんたんだし、トラブルが起きにくいんですね。はじめてでも安心して使えるって感じ!
実は “両方いっしょに使う” こともある



Nginx を“玄関番(リバースプロキシ)”として使って、
その奥で Apache が動く、という構成もよくあるんだ。



それって…2人の良いところ取りですね!
用途別のおすすめ
| サイトの規模 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 小〜中規模(ブログ・個人サイト) | Apache | 設定がやさしい・トラブル少ない・対応情報が多い |
| 中〜大規模(数万PV/日〜) | Nginx + Apache(リバースプロキシ) | 高速化と互換性のバランスが良い |
| 大規模(ニュースサイト等) | Nginx | 高負荷に強い・高速・スケールしやすい |
まとめ
| 項目 | Apache | Nginx |
|---|---|---|
| 性格 | 柔軟で対応力がある | 高速で省メモリ |
| 得意 | 細かい設定・互換性 | 同時アクセス・大規模 |
| Web方式 | プロセス/スレッド型 | イベント駆動型 |
| 向き | 初心者〜中規模 | 高負荷・高速配信 |



どっちも、それぞれの強さがあるんですね!



うん。あなたのサイトや用途に合わせて選ぶといいよ。
次回予告



次は「自宅で Web サーバーを動かしてみよう」
自分のパソコンでサーバーを動かして、しくみを気軽に体験してみるよ。








