
UNIX Cafe | 第1回
このページでわかること
この記事では、UNIX や Linux のターミナル(黒い画面)を初めて触る方でもわかるように、よく使う基本コマンドをやさしく学びます。
- ls:ファイルやフォルダの一覧を見る
- cd:フォルダを移動する
- pwd:いま自分がどこにいるか確認する
- mkdir:新しいフォルダを作る
- rm:ファイルやフォルダを消すときの注意点
この5つを覚えるだけで、ターミナル操作の最初の一歩がしっかり身につきます。
ミナちゃん先生〜!黒い画面に文字を打つなんて、ちょっと緊張します!



心配しなくても大丈夫。ひとつずつコマンドを覚えれば、きっと好きになるよ。
1. ls|黒い画面の「目」になる、一番大切なコマンド。
ls は “list”(リスト)の略。実行するだけで、隠れていたファイルたちが目の前に現れます。オプションを使えば、普段は見えない「隠しファイル」や、作成された「日付」まで丸見えに。コンピュータとの会話は、ここから始まります。



lsは“list”の略だよ。フォルダの中身を見られるコマンドなんだ。



あっ!ファイル名がいっぱい出てきた!
$ ls
public_html backup logs wp-config.php2つの強力なオプション:-l と -a
ただ ls と打つだけではファイル名しか見えませんが、オプション(付け足しの命令)を加えることで、コンピュータから引き出せる情報がぐっと増えます。
① ls -l(詳細を見る)
これは “long format” の略です。ファイルの名前だけでなく、以下の情報をリスト形式で表示してくれます。
- ファイルサイズ(どのくらいの大きさか)
- 最終更新日時(いつ作った・書き換えたか)
- 権限(読み書きができるか)
サーバー管理をしていると、ファイルの更新日を確認することが多いので、この -l はお守りのように使うことになります。
② ls -a(隠しファイルを見る)
これは “all” の略です。 UNIXの世界では、.htaccess や .bash_profile のように、名前が「.(ドット)」から始まるファイルは、普段は見えない「隠しファイル」として扱われます。 これらを表示させるのが -a です。
💡 プロの小技:組み合わせて使う
実は、オプションは組み合わせて使うことができます。
ls -laこう打つことで、「隠しファイルも含めた、すべてのファイルの詳細情報を表示」できます。UNIX/Linuxユーザーがターミナルを開いて最初に打つコマンドの定番ですね。
2. cd|ダブルクリックの代わりに、言葉で移動する。
次のフォルダへ進んだり、一つ上の階層へ戻ったり。cd は、あなたの現在地を切り替えるための「移動コマンド」です。目的地を打ち込んで、コンピュータの中をスイスイと探索してみましょう。



cdは“change directory”。部屋を移動するコマンドだよ。
$ cd Documents💡 知っておくと安心!移動の「3つのお約束」
「cd」と「名前」の間にはスペースを
cd Documents のように、コマンドと行き先の名前の間には必ず半角スペースを入れましょう。くっつけてしまうと、コンピュータが命令を理解できないので注意です。
「..」を使えば一つ前の階層に戻れる
「フォルダから出たいな」と思ったら、cd .. と入力してみてください。「..」は一つ上の階層という意味。これさえ知っていれば、深いところへ行っても安心です。
迷子になったら「cd」だけでお家に帰還
どこにいるか分からなくなったら、何も書かずに cd とだけ打ってエンターを押しましょう。どんな場所からでも、一瞬であなたの「ホーム(自分の家)」へ戻してくれます。
💡 もう少し詳しく
慣れてきたら cd ~/ と打つのもおすすめです。この ~(チルダ)という記号は、UNIXの世界では「自分のホーム」という特別な意味を持っています。
3. pwd|自分がどこにいるか教えてくれる「地図の現在地」
ターミナルでいろんなフォルダを移動していると、「あれ、いま自分はどこにいるんだっけ?」と迷子になってしまうことがあります。そんなときに活躍するのが pwd コマンドです。
これを打ち込むと、現在のフォルダの場所を /home/mina/Documents のように、一番上の階層(ルート)からの正式な住所で教えてくれます。
cd で移動したあとは、この pwd を打って「ちゃんと目的地に着いたかな?」と確認するクセをつけると、操作のミスがぐっと減って安心ですよ。



pwdは“print working directory”。いま自分がどこにいるかを教えてくれるコマンドさ。



なるほど〜!自分の“現在地”がわかるんですね!
pwd
/home/mina/DocumentsUNIXは階層構造 pwd はまるで“地図アプリの現在地”のようなコマンド。
4. mkdir|自分専用の「お部屋」をコマンドで作ってみよう
自分の家(ホーム)に新しいフォルダを作りたいときに使うのが mkdir コマンドです。
使い方はとってもシンプル。mkdir のあとに、作りたいフォルダの名前を付けて実行するだけです。たとえば mkdir my_cafe と打てば、その瞬間に新しいフォルダができあがります。
マウスの右クリックから「新規フォルダ作成」を選ぶよりも、ずっと素早くスマート。フォルダを作ったあとに、最初にお話しした ls コマンドを実行して、自分の名付けたフォルダが画面に現れる瞬間は、ちょっとした感動がありますよ。



mkdirは“make directory”。新しいフォルダをつくるときに使います。フォルダを作成したら ls で確認しましょう。
mkdir my_cafe


やった!“my_cafe”ってフォルダができました。
① 中間のディレクトリもまとめて作る
mkdir -p 2026/02/logs通常、mkdir -p 2026/02/logs と実行したとき、もし 2026 や 02 というフォルダが存在しないと、「そんな場所はありません」とエラーになってしまいます。 しかし、-p(parents)オプションをつけることで、存在しない途中のフォルダも自動的にすべて作成してくれます。
② 「すでにある」ときにエラーを出さない
通常の mkdir は、すでに同じ名前のフォルダがあると「ファイルが存在します」とエラーを出して止まってしまいます。 -p をつけると、すでに存在していてもエラーを出さずにスルーしてくれるため、スクリプト(自動処理)に組み込む際に非常に重宝します。
5. rm|いらないファイルを消す(慎重に)
ゴミ箱のない世界。さよならは慎重に!
最後に、いらなくなったファイルをお片付けする rm コマンドを紹介します。
ターミナルの世界がデスクトップと大きく違うのは、「ゴミ箱」がないこと。rm で消したものは、基本的には二度と元に戻せません。そのため、このコマンドを打つときは、深呼吸して一呼吸置くのがプロの鉄則です。
最初は、rm -i のように -i オプションを付けて使うのがおすすめ。「本当に消してもいい?」とコンピュータが確認してくれるようになるので、うっかりミスを防いでくれますよ。



rmは“remove”。でも、消したら戻せないこともあるから、慎重にね。



はいっ!ちゃんと確認してから使います!
ファイルを削除(要注意⚠️)
rm old_file.txt安全に使いたいときは、確認つきで削除:
rm -i old_file.txtrm -i file:削除前に確認できて安心
【よくある失敗】「rm」でフォルダが消せない?
フォルダを消そうとして、こんなメッセージが出ることがあります。
$ rm my_cafe
rm: my_cafe: is a directory
(エラー:my_cafe はディレクトリ(フォルダ)ですよ!)実は、rm コマンドは標準では「ファイル」しか消せない設定になっています。これは、大切なデータが入ったフォルダをうっかり消さないための、コンピュータなりの優しさなんです。
解決策:魔法のオプション「-r」を付ける(要注意⚠️)
フォルダを中身ごと消したいときは、-r(recursive:再帰的)というオプションを付け足します。
$ rm -r my_cafeこれでフォルダを消すことができます。ただし、フォルダの中にあるファイルもすべて一瞬で消えてしまうので、このコマンドを打つときだけは「本当に大丈夫?」と自分に問いかけるクセをつけましょう!
rm -r folder:フォルダごと削除(要注意⚠️)
☕️ 本日のミニテスト:5分でできる「カフェ開店ミッション」
今日覚えた5つのコマンドをフル活用して、あなたのコンピュータの中に「仮想カフェ」を開店させてみましょう!
【ミッション手順】
- 現在地を確認する
- まずは自分が今どこにいるか見てみましょう。
- コマンド:
pwd
- カフェのフォルダを作る
- 「my_cafe」という名前のフォルダを作ります。
- コマンド:
mkdir my_cafe
- お店に入ってみる
- 作ったフォルダの中に移動しましょう。
- コマンド:
cd my_cafe
- 開店準備ができているか確認
- 中身が空っぽ(開店前)であることを確認します。
- コマンド:
ls
- お家に帰る
- 満足したら、自分のホームディレクトリに戻りましょう。
- コマンド:
cd(またはcd ~/)
まとめ|今日覚えたこと



ここまで頑張った皆さん、おめでとうございます!これであなたもターミナル・バリスタの第一歩を踏み出しました!
| コマンド | できること |
|---|---|
| ls | ファイル一覧を見る |
| cd | フォルダを移動する |
| pwd | 現在のフォルダを表示 |
| mkdir | 新しいフォルダを作る |
| rm | ファイルを削除(注意!) |
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