
カフェの秘密の部屋 | 第6回
暗い海のようだった、インターネットの初期時代
ミナちゃん先生、昔のインターネットって、どうやって情報を探していたんですか…?



ふふ。今みたいに検索窓に言葉を入れるだけ、とはいかなかったんだよ。
当時のネットは、必要な情報がどこにあるのか分からない“広い海”のようでね。



えぇっ!? それは大変そうです……。



当時のインターネットって、本当に明かりの少ない海みたいで……。ほしい情報にたどり着くのも、今よりずっとむずかしかったんですよ。
最初の光:ディレクトリ型検索という“灯台”



そこで生まれたのが“ディレクトリ型”と呼ばれる仕組み。
Yahoo! などが使っていた方式で、人の手で情報を分類して並べていったんだ。



灯台みたいですね。“ここにありますよ〜”って、場所を照らしてくれる光のようです。



その通り。でもね、海が広がるにつれて、すべてを分類し続けるのは難しくなっていったんだよ。ページの数がどんどん増えていったからね。



なるほど……海が広くなりすぎたんですね。
ロボットが情報を集め始めた: 検索の新しい時代の始まり



そこで誕生したのが“ロボット型”検索。人の代わりに、小さなロボットがページを巡回して情報を集める仕組みだよ。



えっ…ロボットが集めてくるんですか?



うん。これが“クローラー”と呼ばれる存在で、今でも検索の土台を支えているんだ。



この瞬間から、検索って、ただの灯台じゃなくて……私たちをそっと導いてくれる、心強い仲間みたいな存在になっていったのね。
Googleが生んだ“道しるべの精度”:PageRank の衝撃



でも、たくさんのページを見つけても…どれが“いい情報”なのかって、どう判断するんですか?



そこで Google が考え出したのが“PageRank”という考え方なんだ。
“たくさんの人から指されているページほど、役に立つ”という仕組みだよ。



あ……カフェで『この本おすすめだよ』って、何人にも言われたら気になるのと同じですね!



そうそう。リンクを“みんながおすすめした印”として受け取って、より良い情報へ導く道しるべにしたんだ。



この出来事が、検索エンジンにとって大きな転機になったんです。
広い海の中に、初めて“ここだよ”って示してくれる確かな光がふっと灯った……そんな瞬間でした。
情報の海に灯った、小さな道しるべ
検索エンジンは、最初の灯台から、無数のロボット、そして賢い評価アルゴリズムへと進化してきた。



検索って、いつの間にか“なくてはならないもの”になっていますよね……。



その影にはね、たくさんの工夫と試行錯誤があるんだよ。
誰かが迷わないように、小さな光を少しずつ増やしていったんだ。



それが“道しるべ”なんですね…なんだか素敵です。



うん。情報がどれだけ増えても、人が安心して歩ける道をつくる。それが検索の役割なんだと思うよ。
おわりに:次に見えてくるのは?



先生、検索ってこれからどんなふうに進化していくんでしょう?



それはね、“必要な答えを、必要な形で届ける”という旅の途中なんだ。
まだまだ夜明けの最中で、これからも光は増えていくはずだよ。



わぁ……続きが楽しみです!
次回予告



次は、『ブラウザ戦争:ネットの窓が変わった日』だよ
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