
カフェの秘密の部屋 | 第5回
カフェの片隅に置かれた“古いパソコン”
カフェの奥、いつもは気づかれない場所に、
一台の古いパソコンが置かれていました。
画面は黒く、並んでいるのは文字だけ。
今のウェブに慣れた目には、とても質素に映ります。
ミナちゃんずいぶん静かな画面ですね。



うん。ここから、ウェブは始まったんだよ。
この控えめな画面こそが、
世界最初期のウェブブラウザに近い姿でした。
世界で最初のウェブページ
1991年、スイスの研究所で、
ティム・バーナーズ=リー は
ある小さなページを公開します。
タイトルは World Wide Web。
それは、「この新しい仕組みを、どう使うか」を説明するための
研究者向けの、簡単な案内ページでした。
派手なデザインも、画像もありません。
書かれていたのは、
- 情報をページとしてまとめること
- そのページ同士をリンクで結ぶこと
ただそれだけです。
けれど、このページには、
後の世界を変える“種”が含まれていました。
“リンク”という、ささやかな発明
当時、情報は「並べて読む」ものでした。
本棚の本のように、順番に探すものだったのです。
リンクは、その常識を変えました。
文章の中にある、たった一行。
その文字を選ぶだけで、別の情報へ自然につながっていく。
- 情報と情報が手を取り合い
- 読み手は迷わず次へ進める
- ページは孤立せず、関係を持ち始める
この仕組みによって、
情報は「点」ではなく「網」になりました。
これが、
World Wide Web(世界に広がる網)
という名前の由来です。
「必要な情報に出会える世界」の始まり
リンクが増えるにつれ、
ウェブは静かに姿を変えていきます。
知りたいことに、
偶然、でも自然に出会える。
誰かが書いたページが、
別の誰かのページへと導いてくれる。
ウェブは、
読む人を中心に広がる地図になっていきました。
ウェブブラウザの進化と、窓の広がり
最初のウェブは、文字だけの世界でした。
しかし、その「窓」は少しずつ広がります。
- Mosaic が画像を表示できるようにし
- Netscape が使いやすさを広め
- ウェブは研究者のものから、一般の人のものへ変わっていきました
窓が大きくなるにつれて、ウェブは「見る場所」から
「参加する場所」へと変化していきます。
世界中のページが、ひとつの“網”になる
ページは、国境を越えて結びつきました。
- 研究室の情報
- 個人の日記
- 小さなお店の案内
それぞれは小さくても、
リンクによって、世界とつながる。
ウェブとは、
誰かの小さなページが、
別の誰かの入口になる世界です。
誰でも、ページを作れる時代へ
やがて、ウェブは特別な人のものではなくなりました。
- 個人のブログ
- 写真や作品の紹介ページ
- 小さなプロジェクトの記録
どれもが、
世界に開かれた「窓」になります。



小さなページでも、意味があるんですね。



うん。それがウェブのいちばん優しいところだよ。
おわりに:小さなページが、世界を変えた
ウェブの始まりは、
たった一枚の説明ページでした。
けれど、
- 情報を結び
- 人を導き
- 世界を広げていく
その力は、今も変わっていません。
ページを作ること。
リンクを張ること。
誰かに伝えること。
そのすべてが、
ウェブを動かし続けています。
そして、その力は、
いまも私たち一人ひとりの手の中にあります。
次回予告
次に開く扉の先では、
増え続けるページの中から
「必要な情報を見つける仕組み」が生まれます。
『検索エンジンの夜明け:
情報の海に灯った“道しるべ”』
ウェブは、
大きな革命として始まったのではありません。
「つなげてみよう」
その小さな発想が、世界をひとつに編み上げたのです。 ☕
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