第4回 | インターネット誕生の小さな奇跡(カフェの奥にある“秘密の部屋”シリーズ)

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第4回 | インターネットの歴史|ARPANETからTCP/IPが誕生した物語|UNIX Cafe

カフェの秘密の部屋 | 第4回

インターネットはどんな風に生まれたのでしょうか?
このページでは、ARPANETからTCP/IPが広がった“つながりの奇跡”を、UNIX Caféのやさしい物語で紹介します。

目次

カフェの窓の外に、光るネットワークの地図

ミナちゃん

先生、見てください…!
カフェの窓の外に、光の線がいっぱい走っています。

ユニ先生

それはね、世界中のネットワークを描いた“地図”なんだ。
光の線は、国と国、人と人がつながる道を表しているよ。

ミナちゃん

これ全部、人がつながってるんだ…!
なんだか、空の上で光が踊っているみたいです。

ユニ先生

うん。今では当たり前のインターネットだけど、最初はほんの小さな実験から始まったんだよ。

もともとは“研究者が手紙を送る仕組み”だった

ミナちゃん

インターネットって、最初から今みたいに便利だったんですか?

ユニ先生

実はね、はじめは ARPANET と呼ばれる、研究者同士が“電子の手紙”を送り合うための仕組みだったんだ。

ミナちゃん

電子の手紙…?

ユニ先生

そう。まだ電話回線と大きなコンピューターしかなかった時代、離れた研究室同士をつなぐ“郵便システム”ができたんだ。紙ではなく、電気の信号でメッセージを送る。それが今のインターネットの最初の姿だよ。

ミナちゃん

なんだか、静かな研究室にそっと置かれたポストみたいですね。

プロトコルという“ことばのルール”

TCP/IPの仕組みとプロトコルのやさしい解説|インターネットの歴史
ミナちゃん

でも、どうやって遠くの人とお話しできるんですか?

ユニ先生

そこで大切なのが プロトコル、つまり“機械同士が話すためのことばのルール”なんだ。

TCP/IP がどう生まれたか

ユニ先生

当時、研究所ごとに違う通信ルールを使っていて、
みんなが別々の言語で話していたような状態だったんだ。

ミナちゃん

それじゃ会話できませんね…。

ユニ先生

そう。そこで作られたのが TCP/IP という共通ルール。
これを使えば、どんなコンピューター同士でも話せるようになった。

世界中が同じルールで話し始めた瞬間

ユニ先生

1983年、世界中の研究ネットワークがTCP/IPに切り替わって、
“みんなが同じ言葉を話す”瞬間が訪れたんだ。

ミナちゃん

わぁ…!まるで世界中の人たちが同時に「こんにちは!」って言い合ったみたいですね。

ユニ先生

本当にそうだね。
その日から、インターネットは急速に広がり始めたんだ。

小さな実験が、世界を変えた

ミナちゃん

あ…カフェが急ににぎやかになってきました!

ユニ先生

TCP/IP が整ったことで、メールが生まれ、ウェブページが作られ、
そしてオープンソースの文化が生まれていったんだ。

ミナちゃん

ひとつの技術が、次の技術を呼んでいくんですね。

ユニ先生

そう。最初は小さな研究室の実験だったものが、気づけば世界中の人たちをつなぐ大きな力になった。

ミナちゃん

なんだか…カフェのテーブルが広がっていった感じですね。

こうして小さな実験は、世界の動きを変えていきました。

今日もネットは静かに動いている

ミナちゃん

今のインターネットって、どれくらいの人が使ってるんですか?

ユニ先生

何十億人だね。でも、すごいのは“その数”じゃなくて、それを支える仕組みが静かに働き続けていることなんだ。

ミナちゃん

静かに…?

ユニ先生

うん。たくさんのエンジニアが見えないところでネットを守り、つなぎ、改良し続けているんだ。カフェの裏で誰かがコーヒーを丁寧に淹れてくれているようにね。

ミナちゃん

そう考えると、インターネットってすごく優しい世界なんですね。

ユニ先生

その通り。そして、これからも人と人をつなぐ“静かな奇跡”として動き続けるんだよ。

次回予告

ユニ先生

次回は、『ウェブの誕生:小さなページが世界をつないだ日』だよ

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