
カフェの秘密の部屋 | 第3回
オープンソースは、なぜ世界中に広がったのでしょうか? このページでは「自由に学び、自由に分け合う」という理念を、UNIX Café の物語とともにやさしく紹介します。
扉の奥で見つけた“古い手書きのノート”
ミナちゃん先生、この棚の上に…古いノートみたいなのが置いてあります。



おや、よく気づいたね。そのノートには、オープンソースの“はじまりの言葉”が書かれているんだ。



わぁ…少し色あせた紙に、「自由に学び、自由に分け合う」
って書いてあります。



これはね、オープンソースの精神そのものなんだよ。
誰でも学べて、誰でも手を加えられて、そしてまた次の人へ渡していける
そんな“優しい輪”を表しているんだ。
“自由”ってどういうこと?



でも先生… “自由”って、どういうことなんですか?



いい質問だね。ここで大切なのは、「好きに使える」というだけじゃないんだ。たとえば、カフェのレシピを想像してみてごらん。
- レシピを読んで、自分で作っていい
- もっと美味しくできたら、その改良レシピをみんなに配っていい
- 受け取った人も、さらに改良して配っていい



これが GPL(General Public License)の考え方なんですよ。みんなで支え合って、自由に育てていく仕組みなんです。



なるほど…!料理をみんなで育てていく感じなんですね。



そう。“自由”って、ひとりが勝手に使うことじゃなくて、
みんなで良くしていく力のことなんだ。
なぜ多くの人がこの考え方に惹かれたの?
みんなで育てる楽しさ



オープンソースでは、誰かの作ったプログラムに別の誰かが改良を加えて、どんどん成長していく。まるで大きな木が、枝を伸ばしながら育つみたいにね。



ちょっとずつ変わっていくのを見るのって、楽しそう…!
だれでも使える優しさ



お金がなくても、どんな国でも、どんな環境でも、誰でも使える。“知識の扉”は、みんなに開かれているんだ。



なんだか…すごく温かい考え方ですね。
世界中に仲間がいる心強さ



オープンソースには、世界中の人たちが参加しているよ。
夜中にバグに悩んでいたら、遠い国の誰かが直してくれている、
なんてこともよくあるんだ。



わぁ…!会ったことがなくても“仲間”なんですね。
今日のLinuxがあるのは、自由を守った人たちのおかげ



Linuxって、こんな「自由の輪」の中で育ってきたんですね。



そう。そして、“誰かが決めたルールにしばられない”世界を守るために
多くの人たちが力を尽くしてきたんだ。
- レシピを分ける人
- 改良する人
- 守る人
- 広めていく人



その全部が積み重なって、いまのLinuxにつながっているのよ。だからどれも大切な一歩だったんです。



なんだか…Linuxって、大きな家族みたいですね。



うん。そして、この「自由の輪」は今も静かに広がり続けているんだ。
次は、そんな輪がどんな未来をつくったのか、のぞいてみようか。



はいっ!楽しみです!
次回予告



次は『インターネット誕生の小さな奇跡』だよ
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