
カフェの秘密の部屋 | 第1回
カフェの奥にある、小さな古い扉
ミナちゃん先生、この奥にある小さな扉…なんだか不思議ですね。木目が少し古くて、でも温かい感じがします。



ふふ…よく見つけたね。その扉の向こうには、昔の“研究室”の世界が広がっているんだ。少し覗いてみようか。



えっ、研究室!? わぁ…なんだかワクワクします!
1970年代:静かな研究室に満ちていた光
(扉を開くと、淡い蛍光灯の光と、カチャカチャ…という端末の音が静かに響きました。)



わぁ…机がいっぱいあって、紙テープや分厚い本が散らばっています。ここがUNIXが生まれた場所なんですね。



そう。当時のコンピューターは大きくて扱いも大変だったけれど、この研究室には“新しい何かが生まれそうな気配”が漂っていたんだよ。
UNIXを生んだ若い研究者たち
ケンとデニスという二つの才能



あの白衣の人たちが、UNIXを作ったんですか?



そう、ケン・トンプソンとデニス・リッチー。ふたりは同じ部屋で働く、若くて情熱あふれる研究者だったんだ。
ケンの願い:小さくて強いOSをつくりたい



ケンは“必要なものだけをギュッと詰め込んだ、小さくて使いやすいOS”を作りたいと願っていたんだ。



UNIXのシンプルさって、こんな願いから生まれたんですね…!
デニスの新しい道具:C言語



ユニ先生「そしてデニスが作ったC言語。機械に近いのに書きやすい、不思議で新しい“ことば”だったんだ。



UNIXとC言語って、“同じ場所で育った仲間同士”みたいな関係なんですね。
小さなOSが世界を変えた理由



でも先生…この研究室で生まれたものが、どうして世界中に広がったんですか?



それはUNIXが“美しくシンプル”だったからなんだ。必要なものだけを置いた、すっきり整った作業台みたいな設計だったんだよ。



だから移植しやすくて、多くの人が自分の環境に取り入れられたんですね…!



その通り。そしてその考え方は、のちにLinuxにも受け継がれていったんだ。
おわりに:研究室の静かな光



なんだか…研究室の空気が温かく感じてきました。UNIXって、誰かの“こうしたい”という願いから生まれたんですね。



うん。技術の歴史には、いつも静かな物語があるんだ。次は、この部屋の奥にある“もうひとつの扉”を開けてみよう。そこには、ひとりの若い学生が作ったLinuxの旅が広がっているよ。



わぁ…楽しみです!
次回予告



次は『Linuxの旅:トーヴァルズ青年の物語』だよ。
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