
UNIX Cafe | 第36回
カフェの窓から、やわらかな午後の光が差し込んでいました。
ミナちゃんがターミナルを開きながら、少し考え込んだ顔をしています。
はじめに|サブネットマスクって何?
ミナちゃん先生、IPアドレスは分かってきたんですが…
サブネットマスクって、まだ何をしている数字なのか想像できなくて。



そうだね。255 がずらっと並んでいると、ちょっと構えてしまうよね。でもね、あの数字たちは“ネットワークの区切り線”を教えてくれる、大事な手がかりなんだ。
まずは“255.255.255.0”をいっしょに見てみよう



よく見るマスクですよね。これって何を表しているんですか?



実はこの数字は、“ここまでは固定のままでね”
“ここから先は変わっていいよ” っていう範囲を教えてくれているんだ。
255 は“変わらない部分”、0 は“変わる部分”



255 が並んでいるところは、ネットワークの共通部分。
0 が出てくるところは、自由に変わるホストの部分なんだ。



なるほど…255.255.255.0 なら、
192.168.1.* が“同じ部屋の仲間”になるわけですね!
IPアドレスとセットで考えてみよう



たとえば、192.168.1.89 の場合はどう読めばいいんでしょう?」



このIPに 255.255.255.0 がつくなら、“192.168.1 の部分”がネットワークの住所。“89 の部分”が機器ごとの番号だね。
みんなに呼びかける“broadcast”のアドレス



そして、同じ部屋のみんなに向けて“おーい!”と呼びかけるためのアドレスがbroadcast(192.168.1.255)なんだよ。



数字にちゃんと意味があるんですね…!
ターミナルでサブネットマスクを確認してみよう(Mac編)



じゃあ、実際に見てみようか。Macならこのコマンドだよ。
bash
$ ifconfig0xffffff00 の読み方もやさしく解説



netmask が “0xffffff00” と出てきました。これは何ですか?



これは16進数の表記なんだ。255.255.255.0 と同じ意味だよ。
Linux / Raspberry Pi でも見てみよう



LinuxやRaspberry Piなら、こっちのコマンドもよく使うね。
bash
$ ip a“/24” は 255.255.255.0 のこと



inet の横に“/24”がついているときがあります。



“/24” というのは、255.255.255.0 と同じ“区切り方”だと思っていいよ。つまり、24ビット分がネットワークの部分なんだ。
まとめ



サブネットマスクは、ネットワークの“区切り線”ってことですね。



その通り。
IPのどこまでが共通で、どこからが自由に変わる部分なのか、
数字が静かに教えてくれているんだよ。
次回予告|“ping の世界”へ



先生、次は何を教えてくれますか?



次はね、ネットワークに小さな“こんにちは”を送るコマンド、ping の世界に行ってみよう。
通信の距離や反応の速さが、やさしく見えてくるよ。







