Macintoshと歩いた、ひとつの長い物語 | UNIX Cafe

当サイトでは、コンテンツの一部に広告を掲載しています。
Macintoshと歩いた、ひとつの長い物語 | UNIX Cafe

UNIX Cafe | 第99回

目次

Color Classic から UNIX Cafe へ

私が初めて買ったパソコンは、Macintosh Color Classicでした。
当時、雑誌に載っていた広告を何気なく眺めていて、「これがあれば、何か面白いことができそうだ」と直感的に感じたのを覚えています。発売されると同時に購入し、画面に映るカラーのGUIを前に、ただ触っているだけで世界が広がっていくような感覚がありました。

Color Classicは、決して速いマシンではありませんでした。
それでも、マウスで操作する楽しさや、文字や絵が“道具”として動く不思議さは、十分すぎるほど魅力的でした。私にとってのコンピューター体験は、ここから始まりました。

Quadra 650、仕事の相棒としてのMac

次に手に入れたのが、Macintosh Quadra 650です。
このマシンには、グランビマージュのグラフィックカードを搭載していました。

当時、勤めていた会社を辞め、フリーのデザイナーとして、Adobe IllustratorAdobe Photoshop を使って、グラフィックデザインやDTPの仕事をしていました。
色校正、画像処理、版下作成。そうした作業を毎日こなす中で、68040を搭載したQuadra 650は、とても頼りになる存在でした。

今振り返っても、68040系のMacは本当によくできていたと思います。
クロック数以上に体感が速く、作業の流れを止めない。
「68k Macの完成形」と言われるのも、決して誇張ではありません。

Power Macintosh 8500という転換点

その後、私が選んだのが Power Macintosh 8500 でした。
メモリは176MB。当時としては、かなり贅沢な構成です。

この頃は、いわゆる PC-UNIX全盛期
Linux、FreeBSD、NetBSD、BeOS – さまざまなOSを、手持ちのパソコンにインストールしては試していました。

中でも忘れられないのが、Power Macintosh 8500と BeOS の組み合わせです。
ブラウザが、体感「1秒」で立ち上がる。
クリックした瞬間に反応するGUI。他のOSとは、まったく違う操作感でした。

BeOSは、最初からC/C++で書かれ、マルチスレッドを前提に設計されたOSです。
「これは未来のOSだな」と、素直に思えた数少ない存在です。

BeOSが選ばれなかった、その後

当時、BeOSがMacintoshの次期OSとして採用される、という噂がありました。
私自身も、かなりの期待をしていました。

しかし結果として、Appleが選んだのはBeOSではありませんでした。
その後、スティーブ・ジョブズが関わっていたNeXTの技術が取り込まれ、Macは Mac OS X へと進化していきます。

ジョブスがAppleに復帰してしばらくすると、スケルトンのボディに包まれたiMacが登場、Appleは再び大きく舵を切りました。

私はその流れに少し距離感を感じ、PPC Mac と Windows の二本立てへ移行します。

Windowsの時代、そして再びMacへ

Windows XP、Windows 7。
このあたりのWindowsは、とてもよくできていました。
安定していて、仕事にも使える。私はそのままWindowsへ完全に乗り換えます。

しかし時代は流れ、2025年10月、Windows 10のサポートが終了。私にとってのWindowsは、過去のOSとなりました。そこで私は、Windowsに見切りをつけ、Mac mini M4を購入します。

久しぶりに触った、UNIXベースのターミナル。
コマンドを打ち、パイプでつなぎ、結果を確かめる。
その感覚に、思いがけず強く惹かれていきました。

そして、その体験を言葉にしたくなり、
私は UNIX Cafe を書き始めました。

そして、初めてのMacBook Air

最近、人生で初めてのノートパソコン、 MacBook Air M4を購入しました。
静かで、速くて、当たり前のようにUNIXがそこにある。

Color Classicから始まったこの長い旅は、
気がつけば、またMacの前に戻ってきていました。

まとめに代えて

UNIX Cafe は、
突然生まれたものではありません。

Color Classicの雑誌広告を見て感じた、あの小さな好奇心と期待感が、
30年以上かけて、形を変えて戻ってきただけです。

この物語は、
技術史でも、成功談でもありません。

時代の変わり目に立ち会い続けた、一人のMacユーザーの記録です。

Macな物語は、ここまで。
でも、カフェの灯りは、まだ消えていません。

このカフェでは、そんな時間の続きを、ゆっくり話していこうと思います。

さらに学びたいあなたへ

📘 用途ごとに選ぶ Linux のおすすめ本

あわせて読みたい
レベル・用途別おすすめ Linux 本リスト|UNIX Cafe UNIX Cafe | 第65回 Linux の世界には、「はじめて触る人」「コマンドを覚えはじめた人」「サーバーに挑戦したい人」と、さまざまな段階があります。そんなときに、自分...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

のいのアバター のい UNIX Cafe 編集部

UNIX Cafe は、むずかしい言葉をできるだけ使わず、物語を読むような気持ちで気軽に学べる場所です。
プログラミングは、アイデアをコンピューターに伝えるための「ことば」。
簡単な単語と文法を覚えることで、誰でもターミナルから便利なコマンドを使えるようになります。
コーヒーを片手に立ち寄るような気持ちで、やさしいプログラミングの世界を、
そっとのぞいてみてください。

目次