
UNIX Cafe | 第20回
UNIXの世界には、プロセスに“合図(シグナル)”を送る仕組みがあります。
それは、カフェで働くスタッフに、「ちょっと休んで」「続けて」「今日は終わりね」と声をかけるようなもの。小さなひと言が、大きな動きにつながっていきます☕✨
シグナルってなんだろう?
ミナちゃんユニ先生、シグナルって何ですか?
なんだか秘密の合図みたいな名前ですね…!



うん、その感覚は正しいよ。
シグナルは、プロセスへ送る“短いメッセージ”なんだ。
合図に応じて、プロセスは動きを変えるんだよ。



メッセージで動きが変わるなんて、なんだか魔法みたいですね☕✨
プロセスに“ひと言”伝える
シグナルは、
「そろそろ休もうか」
「続けて大丈夫」
「今日はもうおしまい」
といった
ちょっとした指示 を送る手段です。
この“ひと言”で、
プロセスは
- 止まったり
- 再開したり
- 終了したり
と、さまざまに変化します。
よく使うシグナルたち



代表的なシグナルを紹介するね。
| シグナル | 動作 | カフェたとえ |
|---|---|---|
SIGTERM | やさしく終了 | 「今日は閉店、片付けて帰ろう」 |
SIGKILL | 強制終了 | 「すぐにやめて!」 |
SIGSTOP | 一時停止 | 「ちょっとストップ!」 |
SIGCONT | 再開 | 「続けていいよ〜」 |
SIGHUP | 設定を読み直す | 「新しいレシピを確認してね」 |



わぁ…!
それぞれに“意味”があるんですね。
ただ止めるだけじゃないなんて、ちょっと感動です☕
まずは ” top “ で状況確認



今どんなプロセスが働いているか、確認してみましょう!
bash
$ top


プロセスの一覧が出てきたね!



topを終了するときは、q を押す!
quiet(静かに戻る)みたいで覚えやすいですね~✨
シグナルを送ってみよう
シグナルはkill コマンドで送ることができます。
名前に“kill”とありますが、終了以外のシグナルも送れる のがポイントです。
bash
$ kill -SIGTERM 12345※ 12345 は PID(プロセスID)
ここで12345 は PID(プロセスID)。名札のような番号です。



へぇ〜kill は“終了”の意味じゃなくて、“シグナルを送る”が本当の姿なんですね☕
“ちょっと待ってね” 停止と再開



仕事中のスタッフに『ちょっと休んで』
『また続けて』って声をかけることもできるんだ。
bash
$ kill -SIGSTOP 12345
kill -SIGCONT 12345


おぉ…
まさに“声かけ”ですね!
設定を読み直す SIGHUP
bash
$ kill -SIGHUP 12345


これは“設定を読み直してね”という合図。
新しいレシピを渡すようなイメージだよ。



なるほど〜
お店の味をアップデートするんですね🍰
シグナルは、やさしい運営のために



シグナルって、小さいけれど大事なんですね。



うん。
たったひと言で、お店の流れが変わることもある。
だからこそ、やさしく、正しく使うことが大切なんだ☕
まとめ
- シグナル=プロセスへの短いメッセージ
- kill は“シグナルを送る”コマンド
- 役割ごとに用途がちがう
- やさしく終了/停止/再開/再読込



小さなサインで、プロセスの世界が大きく動くよ。







