
やさしいプログラミングの世界 | 第7回
流れが、道具になった瞬間
これまでは、
用意された小さな部品たちを、
そっと組み合わせて、
ひとつの仕組みを作ってきました。
けれど、あるとき、
人は、こんなことを思いはじめます。
「この流れ、自分専用の道具にできないかな」
この章では、いよいよ、
自分だけの仕組みを、自分の手で作る
その入り口を、やさしくのぞいていきます。
自分だけの「道具」を持つということ
人はよく使う動きを、
だんだん、ひとつの「道具」として、
扱うようになります。
- はさみ
- 消しゴム
- 定規
道具があることで、
毎回いちから考えなくても、
同じ作業が、すぐにできるようになります。
プログラミングの世界にも、
まったく同じ発想があります。
それが、「自分で仕組みを作る」という考え方です。
くり返し出てくる流れに、名前をつける
ある流れが、何度も登場すると、
人は、こう思います。
「この流れ、毎回書くの、ちょっと大変だな」
そこで、その一連の動きに、
ひとつの「名前」をつけてあげます。
名前を呼ぶだけで、
中にしまってある、たくさんの動きが、
一気に動き出す。
この「名前のついた仕組み」のことを、
プログラミングでは、「関数」と呼びます。
これで、長かった動きも、
ひとつの言葉で呼べるようになりました。
関数は、「お願いできる仕組み」
「これ、お願い」と言える関係
関数は、ただの命令の集まりではありません。
それは、
人が、プログラムに向かって、
こう声をかけられる存在です。
- 「この計算、お願い」
- 「さっきの動き、もう一度やって」
関数は、そうしたお願いを、
静かに、正確に、何度でも、受け取ってくれます。
仕組みを「箱」にしまうという発想

これまでの回で、
変数を、「名前のついた箱」だと学びました。
関数は、
その「動きのある箱」だと考えることもできます。
箱の中には、
- 計算
- 判断
- くり返し
があります。
その箱に、
自分で名前を書いて、棚にしまっておく。
必要なときに、
取り出して、また使う。
それが、
関数という仕組みの、やさしい正体です。
自分の考えが、「形」として残る
関数を作るということは、
自分の考えを、そのまま、
プログラムの中に残すことでもあります。
- 「この順番が、分かりやすい」
- 「この流れが、安心できる」
そうした感覚が、関数という形になって、
そっと保存されていきます。
関数は、ただの命令ではなく、
自分の考え方そのものなのかもしれません。
関数が増えると、世界は整理される
仕組みが増えるということは、
世界の中に「引き出し」が増えるということでもあります。
引き出しが増えるたびに、世界の中の物事は、
少しずつ、自分たちの居場所を見つけていきます。
その「居場所」のことを、プログラムの世界では「関数」と呼んでいます。
関数が増えていくと、プログラムの世界は、
少しずつ、きれいに整理されていきます。
- ここは計算の部屋
- ここは表示の部屋
- ここは判断の部屋
そんなふうに、
役割ごとに、場所ができていきます。
ごちゃごちゃしていた世界が、
少しずつ、静かに整っていく。
関数は、世界を美しくする、
小さな整理箱でもあるのです。
仕組みに、「材料」を渡せるようになる
関数は、お願いされるだけでなく、「材料」を受け取ることもできます。
- 数を渡す
- 言葉を渡す
- 条件を渡す
すると関数は、
渡された材料をもとに、少しだけ、ちがう動きをします。
次の章では、
この「材料を渡す仕組み」を、やさしく見ていくことにしましょう。
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