
やさしいプログラミングの世界 | 第3回
選べるようになったコード
前回までのコードは、
描いた順番どおりに、
まっすぐ前へ進んでいくものでした。
けれど、ここからのコードは、
すこしだけ性格が変わります。
それは、
「状況に応じて、進む道を選べるようになる」
という変化です。
雨が降っていたら、傘をさす。
晴れていたら、帽子をかぶる。
お腹がすいていたら、何かを食べる。
私たちはふだん、
意識しないまま、
たくさんの「もし〜なら」を重ねながら、
毎日を過ごしています。
プログラミングの世界でも、
まったく同じことが、
とても静かに行われているのです。
ここから、コードの中に「選択」が生まれはじめます。
「もし〜なら」が生まれる場所

コードの中に現れる「もし」は、
とても控えめで、
けれど、とても大切な言葉です。
それは、
次に進む道を決めるための、
小さな問いかけです。
「この条件は、ほんとうかな?」
「それとも、ちがっているかな?」
その答えをきっかけにして、
コードの流れは、
そっと枝分かれしていきます。
一本道だった世界が、
少しずつ、選べる世界へと変わっていく瞬間です。
たったひとつの判断が、道を分ける
「もし」という言葉は、
たった一度の判断で、
その先の動きを大きく変えてしまいます。
同じコードから始まっても、
条件が変わるだけで、
まったく別の道へ進むことがあります。
それは、
大きな決断というよりも、
小さな分かれ道を、
そっと選び取るような感覚です。
分岐とは、
世界を劇的に変える仕組みではなく、
流れをやさしく切り替える、
静かな装置なのかもしれません。
分かれ道の先に、ちがう風景が待っている
右の道へ進めば、
静かな森が続いているかもしれません。
左の道へ進めば、
にぎやかな街に出るかもしれません。
どちらが正しくて、
どちらが間違い、ということはありません。
分岐が生むのは、
「正解と不正解」ではなく、
「それぞれに用意された、ちがう未来」です。
正解はひとつじゃなくていい
プログラミングの世界では、
同じ結果にたどり着く道が、
いくつも用意されていることがあります。
まっすぐ進んでもいい。
遠回りしてもいい。
少し立ち止まってから進んでもいい。
どれも間違いではなく、
それぞれが、
ひとつの“正しい進み方”です。
コードを書くという行為が、
どこか物語を書くことに似ていると感じるのは、
きっと、こうした
「道の選び方」があるからなのかもしれません。
繰り返しという、もうひとつの魔法へ
「もし〜なら」という分かれ道を知ると、
もうひとつ、
不思議な仕組みが見えてきます。
それは、
同じことを、
何度も、くり返すという動きです。
朝が来て、
歩いて、
立ち止まり、
また歩き出す。
この「くり返し」が加わることで、
プログラムの世界は、
さらに豊かに、
生きもののように動きはじめます。
次の章では、
この“繰り返し”という
もうひとつのやさしい魔法を、
ていねいに見ていきましょう。
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