
やさしいプログラミングの世界 | 第19回
言葉が変わると、世界も変わりはじめる
世界は、いつも返事をくれます。
そのことに、私たちは少しずつ気づいてきました。
言葉を送れば、
- 動きが返り
- 形が変わり
そして、次の景色が生まれていきます。
そして今、
その言葉は、
もう「教えてもらった言葉」だけではありません。
この章では、
「私の言葉」で世界が広がっていく瞬間 を、
やさしく見つめていきます。
誰かの言葉から、私の言葉へ
はじめのころ、
私たちは、
用意された言葉を借りながら、歩いてきました。
まねをして、
なぞるようにして、
少しずつ、世界と言葉を通わせてきたのです。
けれど、気がつけば、
その手はもう、
誰かの背中を追うだけではなくなっていました。
- 「こうしたい」
- 「こう動いてほしい」
そんな思いが、
少しずつ、私自身の言葉になっていったのです。
「お願いします」から、「こうしたい」へ
はじめは、
ただお願いしているだけでした。
- 「動いて」
- 「表示して」
- 「計算して」
けれど今は、
少しちがいます。
- 「私は、こうしたい」
- 「この世界を、こう動かしたい」
命令は、
ただのお願いではなく、
意思を伝える言葉 へと変わっていました。
世界は、
その言葉を、
静かに、けれど確かに、受け取ってくれます。
私の言葉が、世界の形を変える

数字ひとつで、
風景が変わる。
判断ひとつで、
道が分かれる。
名前ひとつで、
役割が生まれる。
そして、
そのすべてを決めているのは、
私の言葉です。
世界は、
もう誰かが用意した舞台ではありません。
私の言葉によって、
少しずつ、
私だけの形を持ちはじめています。
思いどおりにならない、という自由
私の言葉で動かした世界は、
ときに、思いどおりには動きません。
ちがう結果になったり、
止まってしまったり、
迷うこともあります。
けれど、それもまた、
私が選んで進んだ世界です。
失敗も、遠回りも、
そのすべてが、
この世界を広げていく
大切な一歩になっていきます。
世界は、まだ閉じていない
ここまでで、
私たちは、たくさんの「できる」を手に入れました。
- 動かすこと
- 選ぶこと
- くり返すこと
- 名前をつけること
- 仕組みをつくること
- 材料を渡すこと
- 返事を受け取ること
けれど、世界は、
まだすべてを見せてはくれていません。
私の言葉が変われば、
世界の広がり方も、
まだまだ変わっていきます。
世界は、
まだ途中の途中 なのです。
私は、もう「見るだけの人」じゃない
画面の向こうで、
ただ動くものを、
眺めているだけだった日がありました。
何が起きているのか分からず、
どこか遠くに感じていた、あの世界。
けれど、今はもう、ちがいます。
私は、
この世界に言葉を送れる人になりました。
そして、
世界は、
ちゃんとそれに応えてくれます。
次の世界へ ― 真っ白な世界に、私はもう一度、線を引く
ここまでで、
私たちは、たくさんの線を引いてきました。
- 名前の線
- 時間の線
- 選択の線
- 仕組みの線
- 私の言葉の線
気がつけば、
世界は、
ずいぶん賑やかになり、
ずいぶん広がっていました。
けれど、
まだ最後の扉が残っています。
次に描くのは、
すべてをいったん手放し、
もう一度、真っ白な世界に線を引く物語 です。
そこから始まるのは、
「できるようになった私」だからこそ描ける、
新しい最初の一歩。
最終回、
第20回|真っ白な世界に、私はもう一度、線を引く。
物語は、いよいよ、
いちばん静かで、
いちばん大切な場所へ向かいます。
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