
やさしいプログラミングの世界 | 第15回
とても小さな数字が、世界を支えている
動いて、止まって、
時間の中で生きはじめたプログラム。
複雑な判断も、くり返しも、
たくさんの仕組みも、
少しずつ重なって、ひとつの世界になってきました。
けれど、そんな豊かな世界のいちばん奥には、
とても小さく、静かな正体があります。
それは、「0」と「1」。
この章では、
このたった二つの数字が、どのようにして、
私たちの見ているすべての世界を支えているのかを、
やさしくのぞいてみましょう。
世界は、たった二つの数字から始まった
コンピューターの世界には、「0」と「1」しかありません。
- 0
- 1
それだけです。
たった二つ。
白と黒のような、光がないか、あるかのちがい。
それなのに私たちは、
- 文字を読み
- 音楽を聴き
- 動画を見て
- 誰かと会話しています
すべてが、この
0と1の組み合わせ から生まれています。
0は「ない」、1は「ある」
0と1は、
むずかしい数字ではありません。
とても素朴な意味を持っています。
- 0 は「ない」
- 1 は「ある」
電気が、
- 流れていない → 0
- 流れている → 1
ただ、それだけのことです。
コンピューターは、
光がついているか、ついていないかを見て、
世界を判断しています。
たくさん並ぶと、意味が生まれる
0と1が、ひとつだけでは、
できることはほとんどありません。
けれど、それが、
- 01
- 10
- 100
- 101
と、たくさん並びはじめると、
少しずつ意味が生まれてきます。
それはまるで、
- 「あ」
- 「い」
- 「う」
という文字が、
並ぶことで言葉になるのと、
少し似ています。
たった二つの数字が、組み合わさることで、
無限の意味をつくり出しているのです。
文字も、音も、絵も、ぜんぶ0と1
私たちが見ている、
- 画面の文字
- 写真の色
- 音楽の音
- 動く映像
それらはすべて、
0と1に翻訳されて、
コンピューターの中にしまわれています。
人の世界では、
- 「赤」
- 「大きい音」
- 「やさしい声」
と感じるものも、
コンピューターの中では、
すべて 0と1の並び に変えられているのです。
世界は、見えない小さな光でできている

私たちが見ている世界は、
なめらかで、
色があり、
動きがあります。
けれどその正体は、
見えないほど小さな、
- 光のついた点
- 光の消えた点
の集まりです。
無数の0と1が、とても速く入れ替わりながら、
「動いているように見える世界」を
つくり続けています。
世界は実は、
見えない光の点の集まり なのかもしれません。
0と1だけなのに、心が動く
ふしぎなことに、
0と1だけでできた世界なのに、
私たちの心は、ちゃんと動きます。
- うれしい
- さびしい
- たのしい
- こわい
どれも、0と1の組み合わせから生まれたはずなのに、
私たちはそこに、
ちゃんと「気持ち」を感じています。
プログラムは、
命を持っていないのに、
人の心には、たしかな何かを届けている。
それは、
とても不思議で、
とてもあたたかいことです。
人は、0と1に「意味」をあずけている
0と1そのものには、
意味はありません。
意味を与えているのは、
いつも 人の側 です。
- この並びは文字
- この並びは音
- この並びは動き
そうやって人は、
0と1に、
少しずつ「世界の役目」をあずけてきました。
プログラミングとは、
0と1の世界に、
人の思いを、少しずつ訳していく行為なのかもしれません。
世界は、こんなにも小さなもので支えられていた
たった二つの数字。
- 0
- 1
そこから、
- 文字が生まれ
- 音が生まれ
- 映像が生まれ
- 会話が生まれ
やがて、
今の私たちの世界が生まれました。
大きな世界は、
とても小さなものの積み重ねでできていた。
そのことに気づいたとき、
プログラミングの世界は、
少しやさしく、
少し尊く見えてくるのかもしれません。
次の世界へ ― この小さな仕組みは、どこまで届くの?
0と1という
とても小さな世界から生まれた仕組みは、
いまや、私たちの暮らしのすみずみまで届いています。
次の章では、
この 「小さな仕組み」 が、どこまで広がり、
どんな世界につながっているのかを、
もう少し遠くまで見に行きましょう。
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