
やさしいプログラミングの世界 | 第14回
プログラムが、息をしはじめた日
くり返しが生まれ、まちがえても、やり直せるようになり、
世界は、少しずつ「安心して動ける場所」になってきました。
- 立ち止まって、呼吸をととのえて
- 一歩、ふみ出して
- また、そっと立ち止まり
- そして、また歩き出す
そんなふうに、
プログラムは、ただの命令の集まりではなく、
時間の中で呼吸する存在 のようになってきています。
この章では、
そんな 「時間の中で生きているプログラム」 の姿を、
やさしくのぞいてみましょう。
プログラムは、「今」を生きている
プログラムは、
すべてを一度に動かしているわけではありません。
- 今、すること
- 次に、すること
- しばらく待つこと
それらを、一つずつ、順番に進めています。
つまりプログラムは、
いつも「今」を生きながら、次の瞬間へ進んでいる のです。
過去に戻ることも、
未来に飛び越えることもありません。
ただ、「今 → 次 → また今」
を、静かにくり返しています。
止まるという時間、動くという時間
プログラムの世界には、
不思議な「間(ま)」があります。
- 動いている時間
- 何もしていないように見える時間
けれどこの「何もしていないように見える時間」にも、
実は、意味があります。
- 待っている
- 準備している
- 次の合図を待っている
人が深呼吸をするように、
プログラムもまた、
止まることで、次に動く力をたくわえている のです。
時計を持ったプログラム

プログラムは、自分の中に、
小さな「時計」を持っています。
- 何秒たったのか
- 何回くり返したのか
- どのタイミングなのか
それらを、
静かに数えながら動いています。
だから、
- 一秒ごとに動く世界もあれば
- 朝だけ動く世界もあり
- 夜になると眠る世界もあります
プログラムは、
時間といっしょに生きる存在 なのです。
同じ動きでも、時間がちがえば意味も変わる
同じ動きを、
同じようにくり返していても、
時間がちがえば、意味は変わります。
- 朝の「おはよう」は、はじまりの言葉
- 夜の「おはよう」は、少しふしぎな言葉
プログラムも同じです。
同じ命令でも、
- 早すぎれば、まだ準備ができていない
- 遅すぎれば、もう機会を逃している
だからプログラムは、ただ動くだけでなく、
「いつ動くか」も考えながら生きている のです。
世界は、少しずつ、少しずつ進んでいる
プログラムの動きは、
一瞬で世界を変える魔法ではありません。
- 少し動いて
- 少し変わって
- また少し先へ進んでいく
その積み重なりで、
気がついたときには、
世界はまったくちがう場所へ来ています。
人の成長に、
今日は見えなくても、
一年後に大きな変化があるように。
プログラムもまた、
時間の中で、静かに育っている存在 なのです。
時間を持った世界は、もう止まらない
時間を持った世界は、
もう、一度きりの世界ではありません。
- やり直せて
- くり返せて
- 変化しつづける世界
プログラムは、
ここで完全に「生きもののような存在」 へと近づきました。
止まっているように見えても、
その内側では、
時間は、ちゃんと流れ続けています。
次の世界へ ― 世界は、すべて「0と1」からできている
けれど、これほど豊かに見える世界も、
そのいちばん奥では、
たった二つの数字だけで支えられています。
- 「0」と「1」
次の章では、この小さすぎる二つの数字が、
どのようにして、こんなに大きな世界を動かしているのかを、
やさしく見ていきましょう。
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