サーバーってなに? ホームページにサーバーは必要?
サーバーは簡単に言うと、インターネット上でファイルをやり取りするためのシステムです。サーバーにはWebサーバーやMailサーバー、FTPサーバーなど、用途によってさまざまな種類のものがあります。
自分のコンピューターのブラウザから、インターネットにアクセスするときに必要になるのが、Webサーバーと呼ばれるソフトウェアです。
古くから使われているWebサーバーには、Apache (アパッチ)があります。Apacheは、1995年に公開されたオープンソースソフトウェアで、汎用性があり、LinuxやMac、Windows上で動作します。
もう一つの有力なWebサーバーに、2004年に開発されたNginx(エンジンエックス)
があります。Nginxは静的なコンテンツに特化した設計がされていて、高い並行処理性能とメモリ消費量の少なさが特徴です。
ただし、NginxはCPUに負荷がかかる動画再生などの動的コンテンツは苦手としていて、その用途ではApacheが適しています。
現在レンタルサーバーに採用されているWebサーバーは、ApacheとNginxが主流になります。
企業のホームページやブログ作成で、無料サーバーはNG!
無料のサーバーは運用する上でさまざまな制限があるため、企業のホームページやアフィリエイトブログの作成にはおすすめできません。
WordPressに最適なレンタルサーバーを選ぶポイント
WordPress に必要なホスティング環境 2023年4月時点
WordPressが推奨するホスティング環境に該当するのは、上の図のミドルウェアの部分になります。
OSは特にこだわりがなければ気にしなくてよいと思いますので、各社サーバーの比較は、主にこのミドルウェアと呼ばれるソフトウエア群と、ハードウエアの比較になります。
WordPressにおすすめ大手3社のレンタルサーバー比較
エックスサーバー
エックスサーバーは、国内No1シェアのレンタルサーバーで、歴史が長くその安定性には定評があります。
シン・レンタルサーバーと同じく、超高速WordPress実行環境のKUSANAGIを提供するプライム・ストラテジー社と提携し、高速化技術を導入しています。
また、「オールNVMe」RAID10構成で、従来のSSD環境と比較して、読み込み速度が最大約14倍向上しています。CPUも第3世代「AMD EPYCTM」を採用するなど、ハードウエア環境にも力を入れています。
ConoHa WING
ConoHa WING(コノハウィング)は、プライムストラテジー社の「WEXAL® Page Speed Technology®」を提供していて、高速化エンジン国内No.1のスピードを誇ります。
「WEXAL」は、WordPressの高速化を実現するエンジンで、導入することでWebサイトの表示が劇的に変化します。
シン・レンタルサーバー
シン・レンタルサーバーは、国内No1シェアのエックスサーバーをベースにしたレンタルサーバーです。
超高速WordPress実行環境のKUSANAGIを提供するプライム・ストラテジー社と提携し、コスパ・性能ともに圧倒的No.1を目指しています。
サーバー管理ツールはエックスサーバーと同じUIのシステムなので、設定などで分からないことがあっても、ネット上にあるエックスサーバーのノウハウがそのまま参考にできます。
おすすめ3社のレンタルサーバー比較
ハードウエア
サーバー名 | メモリ | SSD | RAID構成 | NVMe |
シン・レンタルサーバー | 6コア/8GB | 300GB | RAID10 | ○ |
エックスサーバー | 6コア/8GB | 300GB | RAID10 | ○ |
ConoHa WING | 6コア/8GB | 300GB | RAID10 | – |
ミドルウエア
サーバー名 | Webサーバー | データベース | データベース容量 |
シン・レンタルサーバー | nginx | MySQL + SQLite | 無制限 |
エックスサーバー | nginx | MySQL + SQLite | 無制限 |
ConoHa WING | Apache + nginx | MySQL | 5.0GB |
サーバープログラム
サーバー名 | オリジナルCGI | PHP | Cron | SSI |
シン・レンタルサーバー | ○ | ○ | ○ | ○ |
エックスサーバー | ○ | ○ | ○ | ○ |
ConoHa WING | – | ○ | ○ | – |
サポート機能
サーバー名 | プラン変更 | 自動バックアップ | アクセス解析 | SSH |
シン・レンタルサーバー | ○ | ○ | ○ | ○ |
エックスサーバー | ○ | ○ | ○ | ○ |
ConoHa WING | ○ | ○ | – | ○ |
高速化
サーバー名 | HTTP/2 | OPcache | LiteSpeed LSAPI |
シン・レンタルサーバー | ○ | ○ | – |
エックスサーバー | ○ | ○ | – |
ConoHa WING | ○ | ○ | ○ |
WordPress
サーバー名 | 簡単インストール | 簡単移行 | ログイン試行回数制限 |
シン・レンタルサーバー | ○ | ○ | ○ |
エックスサーバー | ○ | ○ | ○ |
ConoHa WING | ○ | ○ | ○ |
まとめ
おすすめレンタルサーバー3社のハードウエアからソフトウエア、WordPressのサポート状況など、それぞれの機能や特徴をまとめてみました。
こうして比較してみると、シン・レンタルサーバーはエックスサーバーをベースにしていますので、現時点ではハード・ソフトともに同じシステムと考えてよさそうです。
ConoHa WING(コノハウィング)はNVMeに未対応であったり、データベースの容量が限定されていたりとハードウエア環境はエックスサーバー側に譲りますが、LiteSpeed LSAPIなどの技術によってソフトウエアで巻き返している印象です。
また、エックスサーバーは自作CGIが使えるため、Perl、Ruby、Python、PHPなどで書いたスクリプトを設置することができます。Pythonをサーバーで使いたい人にはおすすめです。
ConoHa WING(コノハウィング)はそうしたサービスの提供はなく、WordPressの高速化に特化したサーバーという位置づけになります。
実際、表示速度においてはConoHa WINGがエックスサーバーを上回る結果がでているようですので、スピードにこだわる方はConoHa WING(コノハウィング)を、CGIなども含めて汎用的に使いたい方はエックスサーバーをおすすめします。