
やさしいプログラミングの世界 | 第6回
名前と数が、世界をつくりはじめた日
名前が生まれ、
数が動き、
くり返しと分岐が、
静かに組み合わさっていきました。
ひとつひとつは、
とても小さな動きだったのに、
気がつくとそれらは、
ひとつの「流れ」になり、
そしていつのまにか、
ひとつの「仕組み」になっています。
この章では、
この「小さな部品が、ひとつの仕組みになる瞬間」を、
やさしく見ていきましょう。
ひとつひとつは、小さな部品
プログラムの中にあるひとつひとつの動きは、とても小さなものです。
- 数を足す
- 比べる
- 表示する
- くり返す
どれも、それだけを見ると、
とても地味で、静かな動きです。
ひとつの部品だけでは、
まだ、大きな道具にはなりません。
けれどその部品たちが、
少しずつ、つながりはじめるとき、
世界は、すこしだけ姿を変えはじめます。
つながると、役割が見えてくる
だれが、何をしているのか
部品がつながると、それぞれの動きに自然と「役割」が生まれます。
- これは、数を数える担当
- これは、正しいかどうかを調べる担当
- これは、結果を伝える担当
まるで小さなチームができあがるように、
プログラムの中にも、それぞれの「係」が生まれていきます。
役割が見えてくると、仕組みは急に分かりやすくなります。
「この部分が、ここを支えているんだな」
そんなふうに、全体の姿がうっすらと見えてくるのです。
同じ形は、何度も使える
あるとき人は、こんなことに気づきます。
「この流れ、さっきも使ったな」
同じような動きは、何度もいろいろな場所で、くり返し登場します。
そのたびに、いちから書き直すのは、少したいへんです。
そこで人は、この動きを「ひとまとまりの形」として、
そっとまとめておくようになります。
これが「部品にする」という考え方のはじまりなのです。
「これ、お願い」と頼める形になる

仕組みが、名前を持つ瞬間
部品がまとまり、ひとつの流れになると、
それは、お願いできる形になります。
- 「この仕組み、動いて」
- 「こっちの流れを、使って」
そんなふうに人は、
仕組みに名前をつけて、呼び出すようになります。
名前を呼ぶだけで、
中に詰まった、たくさんの動きが、
静かに、一気に動き出す。
人とプログラムの関係は、
ここで、さらに一歩、「会話」に近づいていくのかもしれません。
小さな仕組みが、大きな動きを支える
私たちがふだん使っている、アプリやゲーム、Webサービスも、
その中身は、たくさんの小さな仕組みの集まりです。
- 画面が切り替わるとき
- ボタンを押したとき
- 結果が表示されるとき
その裏側では、無数の小さな仕組みが、
静かに、正確に、働いています。
全部を理解できなくても、
世界は、ちゃんと動いています。
それは、ひとつひとつの小さな仕組みが、
互いに支え合っているからなのです。
仕組みは、積み上げて育っていく
プログラムは、
ある日いきなり、完成するものではありません。
- 少し作って
- 少し動かして
- 少し直して
そうやって、小さな仕組みの上に、
また次の仕組みを、そっと重ねていきます。
その積み重なりがやがて、
ひとつの大きな世界になります。
「仕組みは、完成するものではなく、育っていくもの」
そんなふうに考えると、
プログラミングは、すこしだけ、
やさしく見えてくるかもしれません。
自分だけの「仕組み」を作る準備が整った
ここまでで、あなたの手の中には、
- 名前
- 数
- くり返し
- 分岐
そして、小さな部品を組み立てる力が、
そっとそろいました。
次の章では、いよいよ、この部品たちを使って、
「自分だけの仕組み」をつくりはじめます。
それは、プログラミングの中でも、
とても大切で、とても楽しい入り口です。
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